今回はダイニングについて設計目線のポイントを書いていきます。
ダイニングは家族が毎日使用する頻度の高い場所であり、食事をしながら家族とコミュニケーションを楽しめる空間です。
オーソドックスなテーブルとイスを配置する一般的なレイアウトから、キッチンと一体となったカウンタータイプなど、さまざまなスタイルが取り入れられています。
最近はただ食事をするだけのダイニングとしての使い方ではなく、リビングやキッチンとの繋がりや部屋全体として考えるようになってきました。
それではダイニングのレイアウトやテーブルの選び方、配置のポイントなどご紹介していきます。
まずダイニングはテーブルとイスがセットになっているので、十分なスペースを確保する必要があります。
広さやレイアウトを決めるポイントとしては、ダイニングテーブルの大きさと配置する場所によってある程度決まってきます。
ダイニングテーブルの配置するポイントは、キッチンから料理を運ぶ動線やイスを引いても邪魔にならないゆとりが必要です。
もし部屋の中に大人数で食事ができるように大きなテーブルを置けたとしても、人の通行やイスを引いて通路をふさいでしまっては、使いづらいダイニングになってしまいます。
部屋の広さに合ったテーブルや形を決めることが大切です。
先程お伝えしたようにテーブルのまわりが窮屈で動きにくいのは良くありません。
それでは具体的に、どれくらいのスペースが確保出来ていればよいのか目安となります。
◆イスに座る・立つ時:テーブルから壁までの距離を約60~75cm確保する
◆イスに座っている人の後ろを通る時:テーブルから壁までの距離を約1m以上確保する
テーブルの大きさによってダイニング使い勝手や視覚的な広さも変わってきます。
大きすぎないちょうどいいサイズを選びましょう。
・2人家族のダイニングテーブルのスペース
一般的に、1人分に適切なテーブルのスペースは横幅が60~70cm、奥行きが40~50cmと必要と言われています。
2人用テーブルを置くには、約2畳半のスペースがおすすめです。
・4人家族のダイニングテーブルのスペース
約3畳以上のスペースがおすすめです。
・6人家族のダイニングテーブル
約4畳以上のスペースがおすすめです。
部屋の広さを考慮しながらテーブルの大きさを選んでみましょう。
①キッチン一体型ダイニング
対面式キッチンの向かい側にダイニングテーブルを配置したり、キッチンと横並びにして一体型にしたダイニングのことをいいます。
キッチンとダイニングの距離が短いので、料理をすぐに出したり、食器の片付けもしやすいで家事が楽になります。
キッチンやダイニングの空間を開放的なデザインにしてインテリア性を高くしたり、カフェやバーのような雰囲気にするスタイルも人気ですね。
②独立型のダイニング
ダイニングの中で一番オーソドックスなレイアウトのことです。
テーブルが独立していて、まわりにスペースを確保したダイニングです。
テーブルのサイズが大きかったり、部屋の広さに余裕のある家では、ゆったり食事を楽しめる空間になります。
③リビングダイニング
その名の通りリビングとダイニングを繋げて一体化したレイアウトのことです。
同じ空間にあるので、部屋としての統一感が出て視覚的にも広くなった感じになります。
ダイニングでもリビングのようにくつろいで過ごしたい方や、リビングの延長として使いたい方におススメです。
またマンションやアパートなどの限られたスペースの建物でもよく利用されているレイアウトです。
テーブルやソファーを置いてリビングと兼用することで、リビングでのくつろぎとダイニングでの食事を取ることを1つの空間で済ませられるのが特徴です。
ダイニングスペースやダイニングテーブルに注目してご紹介してきました。
テーブルの大きさや部屋の広さ、配置や家事動線のバランスを考えた計画が重要になります。
ダイニングは食事以外にも子供が宿題をしたり、テレワークで仕事をしたりと食事以外にも幅広く利用されることが多くなってきました。
家族が集まって多くの時間を過ごす場所だからこそ、リビングとキッチンとの取り合いや居心地のよいダイニングになるように考えてみましょう。
ご家族のライフスタイルに合ったダイニングづくりの参考にしてみてください。
それでは、楽しい家づくりを!